20秒

「入部した時に100mを20秒かかってた奴が、卒業時に15秒になってた。これは、本人にとってはすごいこと」
この言葉は、全国大会で優勝したあとに、顧問の口から出た言葉です。
高いレベルで競技する事ではなく、成長する事の大切さを言っての事です。
全国で優勝した後に聞いたので、余計に印象に残っています。

勉強においても成長する事こそが大切だと思います。
よく「私バカだから勉強しない」という子を見かけますが、これは違うと思います。
例えば因数分解の問題100問を解くのに1時間かかってた人が、一生懸命練習して45分で解けるようになったら、
入試においては役に立たないかもしれませんが、でもその人にとっては成長です。
そして成長を実感する事は自信になります。やればできるんだ!と。

成長を実感する為の工夫が勉強にも大切です。
今の教育には、生徒に成長を実感してもらう工夫が無いと思います。
たとえ成長していたとしても、それを実感する事がなければ勉強は面白くありません。
ほんのちょっとの成長でも、それを実感する事が出来たら、勉強はとても楽しいものとなります。

たとえば計算練習をするのであれば時間を計るとか、
漢字を100個覚えるなら、自分でテストを作ってみるとか、
自分でも出来る工夫の余地はたくさんあります。

20秒を15秒にするのはとても大変です。
でも20秒を短い期間で19秒にするのはそこまで大変ではありません。
その積み重ねが20秒を15秒にするのです。

まずは成長を実感する事。
どんな小さな成長でも、成長を喜びにする事。
それが勉強においても大切だと思っています。