集中力の限界は90分

人の集中力の限界は、個人差はありますが、おおむね90分と言われています。
大学の授業は90分に設定されていますし、映画の上映時間もだいたい90分未満になるようになっています。
90分を越えると飽きてきたり、集中力が続かずにミスが増えたりとあまり良い事がありません。

よく生徒にも「人の集中力は90分が限界だよ」と教えてもなかなか納得してもらえません。
未だに根強く、1日に10時間勉強するような根性論が残っています。
1日に10時間も勉強しようとすると、休憩は取れなくなります。
休憩を取れなくなるとぶっ続けで勉強をする事になります。集中力の限界を越えてしまって却って効率が悪くなります。
大切なのは「何時間勉強したか」ではなく、「どれだけ勉強が進んだか」です。
1日10時間勉強して100問解いたのと、1日5時間勉強して100問解いたのでは、価値は全く一緒です。

1日にたくさん勉強を進めたかったら、適度に休憩を取る事をお薦めします。

ではどうやって休憩を過ごすか。
90分勉強して10分休憩する事を仮定します。
10分間で出来る事はいっぱいあると思います。
例えば軽い運動はどうでしょうか?
バット持って素振りをするとか、縄跳びをするとか、ストレッチをするとか。
座ってばかりだと肩がこってしまいます。
運動をして適度に体をほぐし、血行を良くする事で頭に回る血の量が増えます。

例えば甘いものを食べてはどうでしょうか?
将棋大会の会場に行くと、よくチョコレートなどを持ってきて食べている人が居ます。
甘いものは頭の疲労にも良く効きます。
甘いものを食べて頭をリフレッシュさせて勉強机に向かえば効率もよくなるでしょう。

話は若干変わりますが、昔は、運動部の練習中は一切水を飲んではいけなかったそうです。
水を飲むと練習の効率が下がると考えられていたからです。
どんなに炎天下でも水を飲まずに根性で頑張ったそうです。
ところが今は、適度に水をとる事が推奨されています。
脱水症状を防ぐと言うよりも、体内の水分が不足すると血の流れが悪くなり効率よく運動できないと言うのが理由です。
昔の常識も、時代が進むと非常識になります。
昔は根性で10時間勉強するのが普通だったかもしれませんが、
今の時代は90分を1サイクルにするのが普通です。
頑張るのではなく、スマートに勉強するのがこれからの主流です。