カエルの子はカエル

今日も親の影響は偉大だというお話です。

学校の先生を目指す人の大半が親が教師だったり、
親が税理士をやってるから俺も会計士にだとか、
親が看護師やってて、私も看護師に憧れている。

そういう生徒や友人をたくさん見てきました。

親は、子供に大してもっとも影響を与える大人です。
そういう意味で最も身近な職業は、お花屋さんでもケーキ屋さんでもパン屋さんでもなく、
親が就いている職業だと思います。

最近の「将来なりたいもの」ランキングで上位に「公務員」がランキングされるようになりました。
不況の中、安定を求めてというのもあるでしょうが、一番大きいのは親の影響だと思っています。
ちょうど今の高校生、大学生ぐらいの親世代は、「公務員」の美味しい部分を見てきました。
自分は従業員だけど、子供には美味しい思いをしてもらいたい。
そういう気持ちで公務員を薦めている親は多いと思います。
その結果、公務員試験の倍率がとてつもなく高くなる傾向が生まれたんだと思います。

もう一つ、親の影響を受ける理由として、周りに魅力的な大人が居ないという点もあると思います。
全く見ず知らずの子供に自分の職業の魅力を伝えるのは大変です。
また、どういう職業があるのか、子供へ職業の世界観を広げさせる先生の役割が果たされてない点も挙げられます。
学校、教育機関がどういう職業があるのか伝え切れていないと思います。
見えない所で活躍する人々を学校で教える事をしていません。
結局、職業観で影響を与えられるのは親だけになってしまい、結果として親の職業を目指す子供が増えているのではないかと思ってしまいます。

学校の先生は、子供に夢を与える職業と言われていますが、これでは子供に夢を与えているとは言えませんね。

では、子供に夢を与えるとはどういう事でしょうか。
それはズバリ、「悩ませる事」だと思います。
子供に無限の可能性があると思うなら、いろんな職業がある事を知ってもらい
子供自身に将来の職業の可能性をどんどんと、ある種無責任な形で、増やす事が先生の仕事だと思います。
将来の職業に悩んでいる人の多くは、なりたいものが無いから悩んでいます。
そうではなくて、なりたいものがいっぱいあって、どれにしようか決めかねて悩んでいる子供を増やしましょう。
それが先生の本当の役割だと思います。

親の職業を目指す子供が増える事は、学校の先生が職務をサボっている証拠です。
自身の生徒の将来を、選択肢が多過ぎて悩むぐらい職業の知識を付ける事を先生に求めたいと思っています。