参考書はきれいに使おう

東大合格生のノートはかならず美しい
太田 あや
文藝春秋
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この本は絶対に買ってはダメです。
ノートは適当でいいんです。自分しか読まないんだから。

参考書にラインを引いたり、マーキングしたり、何かを書き込んだりしてる人は居ませんか?
こういう勉強法をやっている人は今すぐにやめてください。
これらは勉強している「気分」になれる勉強法です。

ラインやマーカーで大切な所にマーキングする勉強は、めんどくさがりの学校の先生もよくやらせます。
授業中に教科書を読んで「今の所大切だからラインを引いてー」と言う。
これはただの職務放棄です。
学校の先生なら大切な所ならばしっかりと黒板に書いて、生徒にノートを取らせるようにするべきです。

なぜマーキングするだけの勉強がダメなのか?
まず1つは、人は書く事によって覚えるからです。
例えば英単語を覚えるとき、見て覚えるよりも書いて覚える方が覚えやすいと思います。
それは書く事によって記憶が定着しやすくなっているからです。
マーキングするだけだと、「書く」作業が無くなるので却って覚えられません。
だから、手間をかけても大切な部分は書いて覚える事が大切です。

もう1つは、読み返す時です。
参考書を見返す時にマーキングしてあると、昔ここは読んだ部分だから読まなくていいと思ってしまいます。
あるいはマーキングしてあると、そこの部分が見にくくなっていて、読むのを避けてしまったりします。
マーキングする事で却って勉強の邪魔をしてしまいます。

だから大切な部分はしっかりとノートに書きましょう。
ノートの作り方に正しい正しくないはありません。
美しく書く必要なんて全くありません。あなたが見直す時に役に立てばいいのです。
参考書はきれいに使って、書き込みたい事、マークしたい事はノートに書き写す。
これが一番効率の良い勉強法です。

参考書は使い終わった後にブックオフに売ったり、妹や弟にあげられるぐらいきれいに使ってください。
どうしてもマークしたくなったらノートにマークすればいいです。

余談ですが、私の担当する授業だとノートは取らせていません。
考え方を頭に入れて、すぐに問題を解かせています。
ノートは見返す時に初めて役に立つので、逆に見返す必要がないような勉強をさせればノートを取る必要は無いのです。
「ノートをきれいに取ろう」は宗教みたいなものだと思っています。