ここを直せ、学校の先生

公務員を目指す学生が増えている。
不況のせいで、安定を求めて目指しているらしい。
だがそれだけが原因とは思えない。高校教育までの学校の先生にも原因があるのではないか。
夢を与えるのが先生の仕事と言うけれど、
結果として公務員を目指す人が増加してるのだから皮肉と言わざるを得ない。
 
進路指導は偏差値によって行われる。
「お前の学力だとその大学は厳しい」と言うのはよく聞く話だ。
進路が定まっていない場合は偏差値表から適当な大学をピックアップして受験させる。
そもそも生徒がなりたい職業が無いと言った時点で、先生の先生たる仕事をしていないと言える。
夢を与えるのが先生と言うならば、夢を与えられていない時点で免許を返上すべきだ。
 
具体的に先生達はどのように夢を与えているかと言うと、
中学校だと職場体験。
1日から2日、地元の企業に中学生を派遣して働かせる。
ほとんど社会見学的な要素しかなく、1つの職場しか見れない為意味が無い。
高校だと、ベネッセとか河合の大学の学部特集号。
工学部はものを作る学部、理学部は真理を追究する学部としか書いていないような雑誌を渡しておしまい。
そもそも先生自体が、先生以外の職業に就いた事が無いから進路指導などできないのだ。
だから偏差値表を持ち出したり、大学名で選ぶしかない。
 
そもそも中学生、高校生は職業に対する知識がなければ、夢を持つ事はできない。
先生はどんな仕事があるか、その学部や学科を出たらどういう進路があるのかを授業の傍らに言えばいい。
たとえば、物理の電磁気の分野だと、スプリング8の話を絡ませるとか
数学の行列の分野だと、コンピューターグラフィクスの分野で応用されているとか
フランス革命米騒動を今回の中東情勢に絡めるとかその程度でいい。
教科書内で収まらず、大学の応用分野のさわりだけでも話せれば、進路や職業選択にいい指針となるだろう。
 
しかしその程度の話もできない先生が多い。
単にやる気が無いだけか、教科書内の知識しか持っていないのかは分からない。
生徒全員が興味を持たなくてもいい。たった一人でも興味を持って聞いてくれたら、
そのたった一人が将来の進路選択をする際にその話を参考に夢を決める。
もし担任する40人全員の生徒に夢を持たせたかったら、その分幅広い知識が必要になる。
数学の先生であっても、文学や経済学などにも詳しくなければならない。
先生とは、一つの深い知識と、幅広い知識を持つ人であってもらいたい。
 
だからこそ先生こそ常に最新の知識を持っていてもらいたい。
免許更新制は新しい知識を強制的に入れるいい制度だと思う。
しかしこれでは甘いと思う。10年の任期制にすべきだ。
もし教員免許更新制に反対とか、10年の任期制なんてふざけるなと思うのならば、
幅広い知識を付け、最新の日本の情勢を頭に入れ、その知識を授業中に披露すべきだ。