正しい記号の使い方

今日は参考書では扱っていない内容です。
 
数学が苦手な人の多くが、記号の意味を正しく理解していない場合が多いです。
数学にはたくさんの記号が出てきます。
+、ー、×、÷はもちろん、=、sinθ、≦など。
その一つ一つが意味を持っています。
その意味を正しく理解して正しく使う事が数学上達につながってきます。
 
= イコール
この記号の意味は右辺と左辺が同じである事を表しています。
意外かもしれませんが、この事を理解していない人が多いです。
また意味は知っていても、間違った記号の使い方をする人も居ます。
例は中学生でよくある間違いです。

一番最後の項の−5が消えて、そして最後で復活しています。
この場合の=はどの行の式の値も同じと言う意味ですので
−5が消えてしまっては途中で式の値が変わってしまっています。
ですので正しくは以下のようになります。

 
高校生でも似たような間違いをする人が多いです。
方程式で右辺だけに値を足すような事をしていたりします。
 
sinθ サインコサインタンジェントです。
このθ(しーた)には数1の範囲では角度が入ります。
従って

のような間違いをする人が多いですが、これは違います。
(数2以降だとあり得ると言えばあり得ますが・・・)
sinθと言うのは、
1つの角がθの直角三角形の、「斜辺」と「θと向かい合う辺」の割合を表しています。

この割合は三角形の大きさが変わっても変わる事はありません。
そして角度が30度60度90度の三角形の場合は
辺の長さの割合が分かっているので
sin30°=1/2と言う風に具体的な値が出てくるのです。
 
数学の記号は、めんどくささから生まれました。
「1つの角がθの直角三角形の斜辺とθと向かい合う辺の割合」と長々と書くよりも
sinθと書ければすっきりしますね。
数学の記号はすべてそのように書く量を少なくする為に導入された物と思ってもらって構いません。
その記号の意味を正しく理解して、正しく使う事が数学を上達させるコツとなります。
 
数学が記号の意味を正しく理解する事が第一歩だと考えるなら、
国語は、言葉の意味を正しく理解する事が第一歩だと思います。
漢字や初めて聞く言葉を理解して、筆者の言いたい事を読み取る。
国語と数学って実は似てるのかもしれませんね。