数学は枯渇している。

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110303k0000m040038000c.html
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信州大工学部(長野市若里)は2日、2月25日に実施した前期入試で数学に出題ミスがあったと発表した。四つの大設問のうち、一つが解答不可能な問題だったという。数学を課した同学部7学科中6学科の受験生674人全員がこの大設問を正解したとみなして200点満点中50点を与える。

 同大学によると、「数学3」の微積分の問題で設定した条件が不適当だったため、そもそも解答が導き出せないという。出題ミスは予備校からの指摘で発覚した。同学部では、09年度前期入試の化学でも出題ミスがあり、同大学は「問題点を調査し、チェック態勢などの再発防止策を強化する」としている。【渡辺諒】
ーーーー以上記事ーーーー
 
入試問題は既に枯渇しています。
数学の出題範囲はそれほど変わっていないので、毎年毎年違う問題を作ろうとするとだんだんと変な問題になったり
ネタ切れになったりします。
石油の枯渇が問題にされていますが、それ以上に入試問題の枯渇を問題視すべきです。
実はもう数学は新しく問題を作る余地がなくなっています。
 
だからといって過去に出題した問題をちょっと改造しただけだと、
似たような問題を解いてきた受験生に有利になる。その事が足かせとなっているようです。
今回の問題もどのような問題だったかは教授に聞いてみようと思いますが、
おそらく背景には数学の問題の枯渇があるでしょう。
 
入試問題活用宣言
http://www1.gifu-u.ac.jp/~llo1241/info/kakomon/sengen.html
実は信州大学もこの過去問活用宣言に加盟しています。
この宣言は、数学の問題が枯渇しているから、どこかの大学が出した問題を出しても許してくださいね。
という半分言い訳みたいな宣言ですが、開き直って徹底して過去問を活用すれば良いと思います。
下手に設問をミスって謝罪会見するよりも良い入試問題が作れます。
 
同時に入試の多様化も推し進めるべきでしょう。
例えば極端に難易度を上げる代わりに、チャートなどの参考書を持ち込み可能にするとか、
口頭試問形式で、加法定理を証明させるとか
単にペーパーテストを行う以外にも対策はあると思います。
アドミッションポリシーを掲げなくてもいいのです。入試問題こそがアドミッションポリシーです。
 
この先いろんな大学で同じような出題ミスが出てくると思います。
そろそろ入試の方向を変える時になったのではないでしょうか?